毎年秋に開催しているわたしの自主コンサートのチラシの下の方に
「ご使用済みのテレホンカード・切手がございましたら、ご来場の際にお持ち下さい。聴覚障害者施設を作る活動に活用させていただきます。」
と書いてあるのをご存知でしょうか。
こういうことを始めたのは2000年からですから
もう10年になっていたのですね。
今では、すっかり浸透したようで、たくさん集まるようになりました。
1年間で貯めて、コンサートに持参してくださったり
中には、わざわざ郵送してくださる方もいらっしゃいます。
そうして皆さんから回収させていただいたものを毎回
愛知県聴覚障害者協会というところへ届けていました。
先日、そこからこんな便りが来ました。
「(略)長きにわたり、古切手・使用済みカードのご支援を賜りましたこと、厚くお礼申しあげます。この度、諸事情により、回収を終了する事になりましたので、ご報告させていただきます。古代様には、多くの心遣いをいただきまして、改めまして厚くお礼申し上げます。(略)」
施設建設の資金が出来たわけではなく、古切手・使用済みカードの還元率が
低下したことが理由とのことでした。
そんなにお金にならないことは、前から知っていましたが
きっと、手間を考えると割りが合わないくらいのものになったのでしょう。
10年前、わたしがこういうことを始めたキッカケは
知人で写真家の人の作品展へ行った時、その人が会場でそういうことを
しているのを知ったことでした。
その人は、わたしにこう言いました。
「僕は写真をやっているから、目の見えない人たちに何かしたいと思ってね。
君は歌をやっているから、耳の聞こえない人たちに何かしてみたら?」
その人は、日本盲導犬協会へ届けていました。
「こんなのは、たいして金にならないんだけど、持ってきてくれる人たちが
これによって関わってる意識を持ってくれるだけでもいいかなぁと思う。」
そんなことを言っていました。
その写真家さんも3年前、病気で他界しました。
長い付き合いで、わたしのコンサートもよく手伝ってくれた人でした。
あっそうだ…。
と、思い立って、日本盲導犬協会へ便りを出してみました。
わたしがやってきた経緯や目的や思いを書いて。
返事が来ました。
「(略)使用済み切手・テレフォンカードは当協会でお預かりすることは可能です。もしご面倒でなければ、お送りいただければ幸いでございます。(略)」
なんか、嬉しかった…。
あの写真家さんの意志を継いだようで。
ということで、回収は継続します。
行き先は
日本盲導犬協会へ、変更になりま〜す。
(^_^)v