古代 あやこ☆ブログ

シンガー・ソングライター

阪神大震災

 『浮雲』 作詞、作曲・古代あやこ

〈語り〉わたしはこのごろ思う 自分が生かされてるということ
    ただそれだけで 幸せなんじゃないかって…

人の幸せは 束の間のもの

人の思いは 儚いもの

人の一生は空に浮かぶ雲

風に流され 変わる 消えてく

何処にあるの?何処にあるの?確かなものなど

何処かにあるの?何処かにあるの?いつまで探す

この広い空は続いてるから

いつかきっと何処かへ辿り着ける


〈語り〉壊れてしまったものたちは 元通りには戻らない
    消えてしまったものたちは 二度と帰っては来ない

失いたくないものがある

けれど風は吹く 消し去って行く

人の存在など ちっぽけなもの

けれど人は生きる 人は祈る

何処へ行くの?何処へ行くの?何が見える

何処まで行くの?何処まで行くの?何処まで行ける

この広い空は続いてるから

いつかきっと何処かへ辿り着ける

いつかきっと何処かへ辿り着ける



……………………古代あやこCDアルバムⅣ『砂漠のバラ』より



この曲は、16年前、阪神大震災があった年に作った曲です。

同年開催したコンサートタイトルも『浮雲』といいます。

当時被災者の方々がいろんな小物などを作っては売って

生活費の足しにされていました。

わたしは少しでも何かしたいと思い、ほんの少しだけど品物を購入して

コンサート会場で売りました。

浮雲』は『古代あやこを見守る会』故会長が当時、ぴあでチケットを買って

初めて来てくれたコンサートでもあります。

翌年、伏見のヤマハホールにてチャリティコンサートがあり、出演しました。

当時、音楽家ユニオンという組合に加入していて、そこの主催でした。

ほとんどがクラシックの方々が参加されてたコンサートで

ひとりギターをジャカジャカかき鳴らして叫ぶように歌ってた。

あとで聴いた話、他の演奏者の方々が「なんだあれは。。」と囁く中

一人密かに「面白いじゃん!」と思ってくれてた人がいた。

それが名フィルのヴァイオリニストMさん。

CDでヴァイオリンを弾いてくれてる人です。

そんなこんなの出会いがあった『浮雲』でした。


この阪神大震災があった頃、早朝、ほんとうにあの直下型の揺れは怖かった。

そうして、テレビで見た大火事の街…かなりショックだった。

実際に現場で見たわけではないけれど、ただのニュースからでも

もの凄く惨状が伝わって来た。


あれから16年…

その後もいろんな場所で、たくさんの天災が起きている。

そんな中で、阪神大震災のニュースは少しずつ小さくなる。

でも、自分の中でずっと引っかかっているのは

きっと、この『浮雲』という曲が、形として残っているからなんだろうな…